花粉症

内容

植物の花粉が、鼻やのど、耳、目などの皮膚に接触することによって引き起こされ、発作的にくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、のど、耳、目のかゆみなどの一連の症状が出るアレルギー性鼻炎です。
喘息・アトピーと並び、現在の統計では花粉症の人口は1000万人以上に上り、もはや国民病とも言われています。
最も有名な花粉としては春にみられるスギ花粉でしょう。(下記に詳細の治療法を記載しております。)また、金沢では5月連休後から6月中旬までのイネ科花粉症も見逃せません。
その他ブタクサ、ヨモギ花粉などがあります。
原因は食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染など様々な要因が考えられています。
当院では花粉症に対する治療を積極的に行っています。またアレルゲンを特定するため、血液中の特異的IgE(RAST)の測定も行っています。医師にご相談下さい。

症状

上記症状に伴い夜間の睡眠不足、集中力欠如、イライラ感等心理的影響を及ぼす場合もあります。また頻繁に副鼻腔炎(いわゆる“蓄のう症”)を合併することがあります。

治療法

まずはマスク、めがねなど原因となる花粉を避けるよう、注意してください。

ここで注意したいのが、口だけを覆うマスクではなく鼻まですっぽりと隠れるマスクをして下さい。また普通のメガネをかけるだけでも、目に入ってくる花粉の量は裸眼時の3分の1程度になると言われています。

また、服は表面がツルツルし起伏のないものですと花粉の付着を最小限に抑えることができます。不規則な生活リズムや、睡眠不足、過労やストレスはアレルギー症状を悪化させることが多く、これらを避けることは症状軽減に有効です。

ただ実質的に100%花粉症を避けるのは現実的ではないため、例年症状が続く場合はお薬の内服、点鼻薬(鼻腔に直接噴霧するもの)、点眼薬も必要となる場合があります。

また初期療法なども当院では積極的に施行しております。薬も以前より眠気・口の乾燥感といった副作用を抑え、より体に負担の少ないよう改良・開発されております。また漢方薬による治療に関しても行っていますのでご相談下さい。

スギ花粉症舌下減感作治療

現在の対症療法とは異なり、自分の免疫で抑制して、スギ花粉症を発症させにくくする治療です。

治療法

舌の裏の舌下に少しずつ、几帳面にスギの治療用の花粉エキスを投薬し、体に免疫を作ることで花粉症に耐性を作る方法で治療します。

特色

従来の皮下免疫療法(減感作療法)と比べて重い副作用の発症率が少なく、将来全く無症状になるとまではいかなくても、5~7割の方は体質的に改善すると言われている内服です。この治療法は計画的に2~5年間投薬することで体質改善を図ることが大切です。
毎日専用の薬剤(シダトレン)を舌の下に垂らしていただいて、2分間保持していただく治療法のため、ご自宅でも行えます。

日本においても、2014年10月から保険診療が適用となったため、当院でも実施しております。但し、妊婦や12歳以下のお子様に関しては治療を推奨しておりません。その他にもぜんそくの重症度に応じて治療が受けられなかったり、心疾患や高血圧の治療を行っている場合も治療が受けられません。
継続的に治療を続ける必要性のある治療法のため、当院では患者さんのご容態と相談しながら、治療を実施しております。